西へ向かって進め

──今日は春分の日

本当に"暑さ寒さも彼岸まで"といわれますが、過ごしやすくなりました。

「彼岸」は、仏教の言葉ですが、どんなことでしょう?

一般には、お墓参りに行く日と思われているようです。

「彼岸」は本来、阿弥陀仏の極楽浄土を言われます。

中国の善導大師の作られた「二河白道の譬(たとえ)」に出てくる言葉です。

旅人が本当の幸せを求め、旅をしていたとき、尊い方に「ひたすら西に向かって進め」と示されます。

西に向かって旅をしてゆくと、南北に流れる大きな河にぶち当たり、その向こう岸が「彼岸」であり「西岸」です。

これは、極楽浄土を表します。

でも、どうして春分秋分が「彼岸」になったのでしょうか?

春・秋分は、太陽が真東から昇り、真西に沈む日です。

"西方浄土"と経典に説かれることから、沈む夕日に極楽往生を念じたのが始まりといわれます。

真剣に仏法を聞いて、生きている今、極楽往き間違いない身にさせて頂きましょう。